工業用の砒素を触媒にして作られた化合物を粉ミルクに添加していたが、1955年に徳島工場が製造した缶入り粉ミルク
「森永ドライ」の製造過程で用いられた添加物・工業用の第二燐酸ソーダ中に不純物として砒素が含まれていたため、
これを飲んだ1万3千名の乳幼児がヒ素中毒になり、130名以上の中毒による死亡者が出た。
1955年当初は奇病扱いされたが、1955年８月24日、岡山県を通じて当時の厚生省「現厚生労働省」に報告がなされ
事件として発覚した。患者は、現在も脳性麻痺・知的発達障害・てんかん・脳波異常・精神疾患等の重複障害に苦しみ、
手足の動かない身体をかがめ、皿に注がれたお茶を舐めるように飲むなどの日常を強いられている。また、就職差別や
結婚差別を受けたり施設に封じ込められたりした。被害者や、ミルクを飲ませた自責の念で今もなお精神的に苦しんでいる
被害者の親らも多いと言われている。これが「森永ヒ素ミルク事件」です。多くの何の罪もない乳幼児が亡くなりまた、
永年に渡り強度の身体障害者として苦しんでいる多くの方達が犠牲になった許すことの出来ないそして忘れる事が
出来ない食の安全を脅かす事件でしたが、年月の経過と共に風化しています。福岡県北九州市小倉区にあるカネミ倉庫
株式会社が発生させた「カネミ油症事件」、熊本県水俣市にあるチッソ水俣工場が水俣湾に不法投棄した水銀が
原因で発生した多くの方々の尊い命を奪った「水俣病」。この事件も「森永ヒ素ミルク事件」と同様に現在もなお後遺症で
苦しんでいる方達がいるのです。高度経済成長の陰の面では、多くの犠牲者がいます。それらの事件が糧となり、
食の安全を脅かす事に対して政府機関が色々な施策を行い食の安全が保たれつつあった2009年2月10日、日本全国に
大きな震撼が走ったのです。米穀販売会社「三笠フーズ」による事故米の不正転売事件です。
「事故米」とは、農業のメタミドホスとアセタミブリドが残留している米や非常に発癌性のあるカビからできた毒のアフラトキシンB
を含んだ米のことです。三笠フーズの事故米転売先は、食用米販売会社．食品加工会社．酒造会社．菓子製造会社
などでした。転売先の会社の中で同情の余地がない会社もありましたが、殆どの会社は被害者でした。
政府機関である「農林水産省」が「事故米」を三笠フーズに転売したのは、食用米としてではなく工業用として売却したのです。
工業用として使用されるのは「糊、木材の接着剤等」ですが、日本国内では接着剤などの原料に米を使用することは
殆どないことが判明しています。則ち、使い道のない米を業者に販売していたのです。事故米不正転売事故が発生してからの
農水省からの発表は、過去５年間、96回にわたり、三笠フーズに立ち入り調査を実施しながら不正行為を見抜けなかったのは、
三笠フーズが二重帳簿を作成するなど、同社の手口が悪質だったからとの事でした。万が一との危機感を持っていればと
余りにも責任感のなさ過ぎる発表であり立ち入り検査ではなかったでしょうか。
「森永ヒ素ミルク事件」の犠牲者は、殆どが乳幼児ではありましたが、多くの尊い生命を奪いそして、強度な身体障害者
として現在も多くの方達が苦しんでいます。「事故米不正転売事件」は、事故米、お酒、お菓子そして何らかの加工品を
口にされた非常に多くの方達がおられます。事故米に含まれている農薬、それらが原因で発生した発癌性物質などは
人体への影響は直ぐにはあらわれないでしょうが、もしも、事故米転売が発覚することなく長い間人々が食べていたらと考えると
直接口にされた方だけでなく子供、孫などの子孫にも影響が出ていただろうと考えられます。
これからも「食の安全」を脅かす出来事、事件が発生するかもしれません。その為にも、過去の食を脅かす事件を
検証する為にも絶対に風化させてはならないでしょう。、過去の風化させてはいけない出来事、事件などに
真摯に取り組んでいきたいと思っています。
以上が、今回作りました「食の安全」についてですが
。今回、森永ヒ素ミルク事件を調べているうちに、現在でも強度の身体障害者として手足の動かない
身体で皿に注がれたお茶を舐めるように飲んでいるとの箇所では少し胸が熱くなりました。この方達の為にも今後、
桜草の日記で風化させてはならない過去の出来事を書きます・
何ともいえない空しさを感じています、怒りを誰に？
何とも表現することの出来ない気持ちです。強度の身体障害者になられた方達も苦しかった事だと思いますが、
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